私は、市役所より1年間東京の省庁へ派遣されてときに、今まで市内に住んでいて気づかなかった「本市のまちの魅力」(都心部に海や山が近接しており自然が身近に感じられる、海や山の幸が豊富である、適度な人口規模など)を感じ、このまちの魅力をもっと発信して多くの方にまちに訪れてもらいたい、また、市民の方が「何もないまち」と言わずに「私のまちはこんなにいいところがあるんですよ」と誇りをもってもらいたいと思うようになった。
その後、帰郷し、妻が活動していた青年がまちづくりを行っているNPOに入会し、まちづくりイベントに携わることで、まちの方との交流の楽しさ、仕事(土木職)では経験できない感動を覚えた。そして、NPOの役員就任を機に、「公共施設が充実したまちなのにあまり利用されていない、夜のイベントをきっかけにまちを訪れ、まちや施設の魅力に気づいてもらえるのでは」と考え、ナイトツアーをはじめた。
現在は、ナイトツアー(夜のまち歩き)だけではなく、市への転入者向けの「ようこそ北九州ツアー」や親子でまちなかエコを体感する「親子ツアー」など様々なまち歩きツアーでまちの魅力を発信している。
(1)成果・効果
<受賞>
○「ふくおか地域づくり活動賞グランプリ(知事賞)」受賞(H22年)
○「ふくおか共助社会づくり表彰(地域貢献活動部門賞)」受賞(H24年)
<成果>
○「北九州ナイトツアー」を開始(H20年)。イベント「よるカフェ」は
北九州市立小倉城庭園初の夜間開放イベントとなり、以降当団体と
連携し、夜間開放イベントやまち歩きを開催し、来館者数が増加した。
○「北九州ナイトツアー」(夜のまち歩き)参加者が1,000名達成
(H24年3月)(西日本新聞夕刊一面に掲載される)し、まちの魅力の
PR及び交流人口の増加に寄与することができた。
○ これまでの取り組みを発信し、北九州市制50周年を迎える記念の年
に、まち歩きの全国大会「第3回日本まちあるきフォーラムIN北九州」
の誘致に成功し、H25年10月5日、6日に開催し、全国各地から約300名
の方が参加し、本市のまちの魅力を発信することができた。
(2)チャレンジ性
市内初の夜のまち歩き「北九州ナイトツアー」や近代化遺産の施設を紹
介する「イノベーション+ナイトツアー」や市内の転入者を対象にした
「ようこそ北九州ツアー」、環境モデル都市を身近に感じてもらう「親子
でエコツアー」や「サイクルツアー」など市内で取り組まれていないツ
アーを実施してきた。
(3)波及効果
当団体のまち歩き講座を受講した団体の方々が門司や八幡といったエリア
でまち歩きを開始するなど、まち歩きでの集客やシビックプライドの醸成
が進んでいる。
(4)協働
北九州市初のNPOとの協働事業「着地型観光」(H22年、H23年)を実施。
(5)継続性
H19年「北九州ナイトツアー実行委員会(北九州青年みらい塾内)」
を設立、現在、NPO法人北九州タウンツーリズムとして活動を継続中。