[No. 102] 釧路鳥取てらこや(現代版寺子屋にて地域で子供を育む活動)

町内会・PTA・保護司・民生委員・教師・医師・弁護士等の有志にて子供達を見守りながら、生活に必要な知識や遊びを教えたり、学習のサポートをする取り組みを昨年4月から集会所にて実施。活動を通して子供の居場所作り、3世代交流、地域の活性化にもなればと考えています。
活動は毎週土曜午前(年中無休)、市内の子供達(幼稚園児から中学生)を対象。今年度は市内の子供達を対象に、小学校を借りて検定試験も開催します。

2008年の春、娘が私の母校でもある小学校に入学。それまでボランティア活動には縁の無い生活をしていましたが、「母校に恩返ししたい!」という想いで、小学校の「おやじ会」に自ら入会。おやじ会のメンバーにPTA会長(職業は神社の宮司)がおり気が付くと、その年から神社の役員、翌年にはPTA副会長、2010年から現在までPTA会長を4年務めております。
2年前、小学校の冬休みの補習授業を見学。3年生の教室で問題が分からず手を挙げている児童がいました。先生の許可をもらいその児童の答案用紙を見せてもらいました。何と、一ケタの繰り上がりの足し算(8+7など)が出来ていなかったのです。これには大変驚きました。「あの子の将来のためにも何とかしてください!」と校長に訴えましたが、校長は「既定の時間では対応できない。他にも問題を抱えている児童は多数いるので特別扱いできない」と回答。
「ならば、子供達の為にも地域で立ち上がろう!」と、地域に呼びかけ有志を募り、昨年の4月に「てらこや」を立ち上げました。立ち上げから1年経ちました。今年は、市内の全児童を対象に小学校を借りて日本数学検定協会の算数検定を開催します。

主なボランティア活動
釧路鳥取てらこや 代表、北海道移植医療推進協議会釧根支部事務局、鳥取神社役員、釧路市PTA連合会 副会長、釧路市立鳥取小学校PTA会長、釧路市立鳥取小学校おやじ会会員、釧路の未来を考える会会員、釧路の教育を考える会会員、釧路市鳥取4丁目町内会会員

「てらこや」について
2011年3月11日の東日本大震災以降、子供達と地域の結びつきの重要性が再認識されてきました。子供達と地域との繋がりが何かの災害の時でも助け合う事が容易になります。その為には、平時にいかに地域的な結びつきを築けるかが重要です。そして、子供達は次世代の社会を担う地域の宝です。そこで私達は、町内会・PTA・民生委員等の有志にて『地育』(地域全体で子供を育む)事業を2012年から「てらこや」の名称で始め、子供達と地域の交流の場となる事を目指しております。今年度は、文部科学省の外郭団体である「早寝早起き朝ごはん全国協議会」の土曜朝塾支援事業の支援を受けることになり、この活動を広く知ってもらうべく団体名を「釧路鳥取 てらこや」に変更。また今年は、市内の児童を対象に小学校を借りて日本数学検定協会の算数検定を開催します。(道内初の試み)検定の目的は、①基礎学力の向上、定着を図る。②自ら目標を設定し、主体的に学習活動に取り組む姿勢を育成する。③算数嫌いの軽減、学ぶ楽しさを実感してもらう。

釧路の未来を考える会について
毎月、フリージャーナリストの中村美彦氏を講師に迎えて地元釧路の経済、教育、医療等多岐にわたる問題について経営者や公務員、会社員、弁護士、医師、教員などの有志が集まって勉強会を開催。更にそこから発展してバルク港の誘致署名を発案して市民を巻き込んだ署名活動に発展したり、学力低下問題解決の一助となるべく有志が動いて寺子屋を実現させたり、議論だけでなく具体的に動くを旨として活動を続けています。