[No. 128] 街さ行こう(街最高)中心市街地買い物ツアーの取組

 中心市街地商店街の活性化,高齢者の外出・買い物支援及び地域内交通の潜在的利用者発掘に寄与することを目的に,60~70代の本市周辺地区住民を対象とした,市内各地区から中心市街地への買い物ツアー「街さ行こう(街最高!)ツアー」を実施。
 ホテルの無料送迎バスで,市内各地区から街なかに移動し,シティガイドの案内で,雛めぐりなど街なかを散策,ホテルで昼食,買い物等を行い,送迎バスにて各地区へ戻る。

 職員の自主研究グループ「MiyaBiz」の立ち上がりのきっかけは、2010年の夏に行った市長と有志職員の座談会である。様々な部署から10人ほどの職員が集まり、座談会後に,「地域資源を生かした地域活性化策を検討し,実現に結びつけ,宇都宮を元気にしよう」との趣旨のもと,自主研究グループを作ることになった。
 2011年3月の東日本大震災に伴う電力需要のひっ迫により,本市においても一層の節電対策が求められ,その1つとしてスーパークールビズを実施することとなった。これを機に,江戸時代中期から続く本市の伝統工芸である染物の「宮染め」を用いた、公務中にも着用が可能なシャツを製作した。
 職人が手仕事で反物を一枚ずつ染め上げるため、量産ができない中、職員への受注販売を始め、市長をはじめとする職員等が率先して400着のシャツを購入した。ジュニア未来議会では市長,議長を始め出席した市職員等が全員着用したこともあり、市民から購入希望の問い合わせが寄せられたため、2012年には、地元の百貨店に働きかけ、200着を、今年は190着を一般販売した。
 第二段の取組が今回の高齢者の外出・買い物支援事業である。

 「街さ」は、宇都宮の方言で、「街に」の意味である。「街に行こう」と「街が最高」をかけて,「街さ行こう」ツアーと命名し、買い物弱者の救済や高齢者の外出支援及び地域内交通の利用も組み込んだ複合的な(1石4鳥の)中心市街地活性化策である。
 中心市街地と地域の往復に,ホテルでの昼食を組み込み,そのホテルの送迎バスを活用することで,運賃の無料化を実現した。
 また、ツアーの魅力向上のため,うつのみやシティガイド協会に協力を依頼し,ツアーでの引率・参加者への説明も協働で実施した(24年2月実証実験2回実施、参加者合計49名)。
 実証実験により,きっかけがあれば中心市街地に来たいと思っている高齢者が多いことが判明した。参加者が大量のおみやげを抱え,笑顔で帰路についたことは,本格実施への原動力となった。
 この取組は本市独自のものであるため,テレビ,新聞など,各メディアに実証実験が取り上げられ,市民レベルでの問題意識の啓発につながった。
 アンケートの結果では,半数以上が「年4回開催」と回答しており,季節ごとの開催が望まれていることから,本格実施では参加機会を拡大し,通年開催することとした。
 2012年10月より「学生による空き店舗活用事業」により中心市街地に出店している「カンマス」をパートナーに本格実施(7回開催,153名参加)
 本格実施に際しては,老人会等に参加を呼びかけたところであるが,地区老人会が市内に39地区あり,さらに単位老人会にまで拡大すれば,かなりの参加団体が見込める。商店街の自らの魅力づくりの努力と併せ,ツアーが軌道にのった暁には,毎日街なかにツアー参加者が滞在することになり,賑わい創出の一助となる。
 2013年度からは,うつのみやシティガイド協会が直接の事務局となり,安定した開催が見込まれる。また,送迎バスを提供するホテルも2社に拡大している。