[No. 116] 地域で生まれた歌の普及・継承活動

●私(國徳)の勤務先の管内2市4町で生まれた歌の普及・継承を行っている(現在30曲程度のストックあり)。具体的には、歌集を作成し、地元で行われる各種会合や懇親会などで参加者に紹介し一緒に歌ったりしている。

●また、集めた歌の1つについては、その保存会が中心メンバーの急逝により3年間活動が中断していたが、9月末に復活させ、地域のイベント等に出演している。

●平成6年、上記に記載した保存会に出会い、以来その歌の大ファンとなった私は、業務上の集まり(懇親会)などでその歌を紹介し参加者と一緒に歌うなど、九州各県の県職員に普及させてきたところである。参考までにその歌は、有明海の保護、漁業の発展などを訴えている。

●昨年4月、その歌が生まれた市に所在する現勤務先へ赴任することとなり、こういうすばらしい歌が各市町に必ず存在すると確信し、仕事の合い間を縫って集めているところである。さらに昨年9月、普及活動のツールとして、当時集めた13曲を収録した歌集を作成し、各種会合などで普及している(今年10月中には、さらに20曲程度を収録した第2集を作成予定)。

●特に前掲の保存会はこれまで各地のイベント等で活躍していたが、中心メンバーの急逝により3年間活動が中断していたことから、その歌の20年来の大ファンである私が当時のメンバーと交渉した結果、今年9月末に復活させることに成功した(すでに地元イベントに2回出演済み).今後は、管内の市町だけでなく、業務上観光連携で協力関係にある島原半島の行事へ参加するなど、有明海沿岸の自治体への普及活動を行う予定。

(1)成果・効果
・集めた歌に共通していることは、その市や町の良さが凝縮しているということであり、これらの歌を普及・継承していくことは、その市町にとってその良さやポイントを確認することになることから、今後、地域の活性化を後押しするという点で貢献できる。

(2)チャレンジ性
・もともと以前から、私自身がが気に入った歌を「くにけん(私の名前の略称)が選んだ名曲集」として編集したり、各地の歌の大会に出場してきた等の経験から、今回地域の歌にこだわりこれまで活動を行ってきたものである。

(3)波及効果
・ある歌の歌詞に「西に雲仙 東に別府 夢もでっかい観光路」とあり、私の担当業務が観光や地域づくりであることから、今後、島原半島との広域連携などを行ううえでのヒントを得るなど、仕事面でも役に立っている。

(4)協働
・これまでの活動を通じて、民間団体から各種イベントへの出演要請が増えてきており、それらの団体からは普及上のさまざまな支援をいただくなど、民間との協働も深まりつつある。

(5)継続性
・私は県職員であることから転勤が付き物だが、転勤してもこれまでの活動は継続していく意欲を強く持っている。他の県職員からの応援はあまり期待できない(奇人・変人扱いされているため)が、民間からの応援は十分見込めることから、今後の継続は可能である。